カレーと亀齢酒造のオン・ザ・ロック純米生酒

好きな映画の一つに、勝新太郎と田宮二郎が主演の「悪名」シリーズがある。勝が演じるヤクザ「八尾の朝吉」は、下戸、つまり酒が飲めない。そしてライスカレーが大好きである。シリーズの中では、朝吉がライスカレーをもの凄い勢いでかき込む姿が何度か描かれる。

下戸とカレーには、密接な関係があると思う。カレーは元々、飲酒が禁じられていたインドで生まれたものだから、酒に合うようには作られていない。つまり、朝吉は下戸でカレー好き、というより、下戸だからカレー好きなのではないか。

若い頃は一年中、酒を飲まない日はなかったが、年をとって毎日、好きなだけ飲んでいると朝がきつくなってきた。週に一日くらいは酒を抜きたいと思うようになった。そして、酒を飲まない日は、夜、カレーを食べることにした。カレーは酒に合わないので、カレーを食べれば酒を飲まずに済むという考えだ。

しかし、困ったことに、最近はカレーに合う日本酒というものまで登場してきた。広島で買った亀齢酒造のオン・ザ・ロック純米生酒も、見事にカレーに合ってしまう。精米歩合は60%、アルコール度数は生酒なので17~18度と高めだ。名前の通り、氷をたくさん入れてオン・ザ・ロックで飲んでもそれほど薄く感じない。生酒っぽいフレッシュさで、すっきりとした味は、苦みはあるが水のようにすいすいと飲めて、カレーの味を邪魔しない。博多のジローのビーフカレー(錦亭)と、豚肉や茹卵を入れたデリーのカシミールカレーと一緒に飲んだのだが、ジローのようなフルーティーで濃厚な甘めのカレーでも、カシミールのようなスパイスの強い辛口のカレーでも、合ってしまう。

カレーは最高の禁酒法だと思っていたが、酒の肴となってしまった。

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