李白特別純米酒「ひやおろし」生詰

そろそろ、ひやおろしの時期である。ひやおろしとは、早春に絞った酒に火入れをして貯蔵し、ひと夏を越した後、火入れをしないで出荷する酒のことだ。かつては、貯蔵庫の温度と外の気温が同じくらいになった時に、冷や(常温)で卸すので、ひやおろしと呼ばれたらしい。ひと夏を越した酒は、カドがとれてまろやかになっている。

まだまだ暑くて、「夏を越した」という気分ではない。だが、ひやおろしはもうやって来ていた。島根県松江市の李白酒造では、ひやおろしの販売はもうちょっと先だったそうだが、この前の日曜日(8月26日)、柏高島屋で試飲販売をするために、早めに持ってきていた。試飲して、やはり買ってしまった。李白特別純米酒ひやおろし生詰である。アルコール分は15度、精米歩合58%。酒造好適米が100%使われている。

少し早めにひやおろしが飲めるというのが嬉しくて、買ってその日のうちにすき焼きと一緒に飲んだ。やや青みがかった涼しげな四合瓶。ふわっと米の旨味が口の中に広がるが、フレッシュな感じの中にも、落ち着きと、ふくよかさがある。後口にも酸味の余韻があった。同時に試飲した「李白特別純米やまたのおろち辛口」に比べると、ずっと旨味が深い。キレはないが爽やかさはある。これが初秋の味わいか、と思う。暑い暑いといいながら、8月ももう、終わろうとしている。

江戸時代に初ガツオが高値で取引されたように、日本人は「初もの」を好む傾向があるようだ。私にとって今の初ものは、ひやおろしである。

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