越後雪鶴純米酒

越乃寒梅や上善如水が余りに有名だからだろうか、新潟の酒は、淡麗辛口というイメージが強い。バブルの頃の「淡麗辛口」ブームでも、主役は新潟の吟醸酒だった。

だが、「淡麗辛口」はよそ行きの酒というイメージがある。何にでも合うようでいて、意外に食事にも合わせにくいような気がする。

地元の人が普段飲む地酒は、食事に合うものでなければならない。その意味で、この新潟県糸魚川市の田原酒造の「雪鶴純米酒」は、地酒と呼ぶに相応しいと思う。新潟県発祥の酒米、五百万石を麹米に使い、掛米は一般米。精米歩合65%、日本酒度+4、酸度1・2、アルコール分15度。突出したところのない「普段使い」の酒であるが、純米酒として、実にきちんと造られている。

香りはそれほど感じないが、まろやかで、バランスのいい旨味と酸味。そして後味にやや苦みが残る。カドがない、丸い、きれいな味だが、しっかりとした味でもある。

広島産カキのフライ、海老とブロッコリーのサラダ、沖縄県産もずく、うなぎにぎりと合わせた。お互いに光輝くような、ぴったりのマリアージュというわけではないが、だいたいの料理にそれなりに合う。性格のいい酒だと思う。家で飲むのに料理に合わせていろんな酒を揃えるわけにはいかないので、この性格の良さは大切だろう。

問題は読み方が分からないことだ。「ゆきつる」と言う人もいれば、「ゆきづる」と言う人もいる。どちらが本当なのだろうか。

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