蕎麦の名店「松風庵」と「花の九十九里」

我孫子、柏地区には、蕎麦の名店が多い。有名なのは柏の竹やぶだが、湖庵や松風庵も素晴らしい。

久しぶりに知人と2人で我孫子の松風庵に行った。ここは蕎麦が出るまで時間がかかるので、まず瓶ビールを注文する。アサヒスーパードライの中瓶に、蕎麦の実と滑子、青唐辛子を和えたものが出てくる。これが実に美味しい。

ビールを飲みほしてもまだ蕎麦はこない。「冷酒」とだけ壁に貼ってある日本酒を注文する。出てきたのは千葉県山武市の寒菊銘醸の「九十九里 純米酒」だった。日本酒らしい、しっかりとした酒である。飲み口は柔らかいが、後味に甘味と苦みがあって、米の旨味がきちんと表現されている。燗でやや辛くしてもいいかもしれない。

蕎麦は平打ち蕎麦と細打ち江戸蕎麦の合盛せいろと、平打ちと極荒蕎麦の合盛りで鴨汁蕎麦を2人で食べる。平打ちと細打ちは蕎麦の香りがふわーっと立って、スーッと体に入っていくような感じ。日本酒で言うと大吟醸である。極荒は無濾過純米原酒みたいな、強い蕎麦。蕎麦粉の味が力強く、のど越しはいいけれど、味はガツンと残る。塩で食べると大変に美味しい。この塩で食べる極荒と九十九里がとてもよく合う。九十九里は地元産のこしひかりを使っている。精米歩合は65%。癖がなく、実にオーソドックスな日本酒の味。味が濃厚な松風庵の蕎麦には、淡麗辛口よりもこの方がいい。

松風庵でお昼から、九十九里を飲みながら蕎麦を食べるのは、何ともいえず贅沢である。